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第36回
ムシ歯を作らない乳歯の歯磨き方法について (フッ素ジェル塗布を併用した歯磨き法)

「こどもの歯磨きを毎日しているのだけどムシ歯になってしまう。泣いて騒ぎ身体をくねらせ逃げてしまうので一人で磨くのは難しい。子供の歯の効果的な歯みがき方法を教えてほしい。」日々の歯磨きを悪戦苦闘の状況で行い、子供さんに動かれて磨けないとおっしゃるお母様は多く見受けられます。ご両親二人でお子さんの歯磨きができれば一番良いのですが、二人がかりではできないのが現状だと思います。嫌がって動くときでも大人一人で効果的に歯を磨くことができる姿勢があります。実際に私の子供が2〜3歳の時に行っていた方法です。来院くださればお教えしますのでご希望の方はご予約下さい。

乳児の前歯の生え始めの時期は、口腔内はとても敏感です。歯ブラシの毛先を嫌がるので、歯ブラシの使用は控え歯みがきの準備段階としてガーゼの使用をお勧めします。指にガーゼを薄くまき、歯の表面を拭いていきます。ガーゼは乾いていても、ぬれていてもかまいません。口の中を触れられる感触や、飲食物以外の刺激にまず慣れさせましょう。歯を磨く感覚ではなく歯の表面に付着した食べかすや汚れを拭き取るつもりで行って下さい。口を食いしばって開けないときは、唇をめくって指にまいたガーゼで歯の外側の汚れをとって下さい。やさしい声かけも必要です。それでも歯を拭けない時は、麦茶や湯冷ましを飲ませて口の中の汚れを洗い流しましょう。歯磨きをする方もされる方も、慣れてきたら声をかけて指で上の唇をやさしくめくり、歯ブラシの先端から2〜3列の毛先を使い、歯の表面を細かくラセンを描くように弱めの力で磨いてください。歯を磨く時間は1本につき5秒位が目安です。歯ブラシ以外にもゴム製のフィンガーブラシ(写真1)を使用しても構いません。
1歳半前後になったら歯の表面を歯ブラシで円を描くように軽く磨くステップに入ると良いでしょう。乳歯が全て生え揃ったら、歯ブラシは毛先が広がらない程度の力で小刻みに動かします。歯の溝や歯の裏側、歯と歯肉の間を1本の歯につき10秒を目安に磨きます。磨き残しがないように、順番を決めましょう。奥歯が生えてくると歯と歯の間がピッタリと緊密に接触し隙き間がない状態になります。歯と歯の間に食物が挟まると虫歯になるので(写真2)、フロス等の補助清掃用具が必要になります。

乳歯が全て生え揃った後の(3歳児以降)歯磨き方法の一例を紹介します。これは私が子供に毎日行う実際の歯磨き法です。歯磨きを行った後にフッ素ジェルの塗布を一日1回行います。用意する物は歯ブラシ2本、フロスホルダー付きフロス2本、チェックアップバナナ(LION:乳歯用のフッ素ジェルNaF500ppmF)、うがい用のお水です(写真3)。歯ブラシとフロスホルダーは2組必要になりますので色分けして使用します。最初に歯と歯の間の汚れと食片の除去を行うため一本目のフロスホルダーで清掃します(写真4)。隙き間が広く、歯ブラシの毛先が入る歯と歯の間は除外します。上の前歯の間、一番後ろの歯とその前の歯との間は隙き間がない事が多いのでしっかりフロスを通します。次に一本目の歯ブラシで歯の溝や歯の裏側、歯と歯肉の境界を1本の歯につき10秒を目安に歯磨き粉等は使用せずに磨きます(写真5)。磨いた後一度ぶくぶくうがいをさせるか、水を飲ませます。

フッ素ジェルを二本目の歯ブラシの毛先に毛先の長さの1/4量つけます(写真6)。または歯ブラシの毛先側の柄の上に少量のジェルを置きます(写真7)。写真6、7のジェルから二本目のフロスホルダーのフロス部分にフッ素ジェルをつけて、全ての歯と歯の間に均等にジェルを塗布します(写真8)。歯が緊密に接触している部はフッ化物も到達しにくいので、フロスにフッ化物ジェルを塗布して擦り込ませることが有効なのです(写真9)。フロスへのジェル補給はこまめにします。次にフッ素ジェルを二本目の歯ブラシの毛先に毛先の長さの半分量つけます。下の歯全体に歯を磨く感覚で歯の表面にフッ素ジェルをつけます(写真10)。再度歯ブラシの毛先に毛先の長さの半分量ジェルをつけ上の歯全体にフッ素ジェルをつけます。上下どちらからはじめても構いません。磨くのではなく歯の表面すべてにジェルを塗るのが目的ですので、最初の歯磨きよりも短い時間で仕上げます。ジェルをつけ終わったら、ジェルの残余と唾液を軽く吐きださせ、少量の水(15ml:大さじ一杯)で5秒間、1回口をすすぎ、すすぎ水を吐き出させます。フッ化物配合のジェルやハミガキ剤は、うがいや唾液の吐き出しができるようになってから使用します。それ以前の年齢でむし歯リスクが非常に高くフッ化物を利用したい場合は、ジェルを塗ったあとにティッシュ等で歯面からふき取るなど、お子さんができるだけ飲み込まないような配慮が必要です。4歳以降で30秒から1分程度「ぶくぶくうがい」ができ、うがい水を飲み込まずに全て確実に吐き出せるようになれば、フッ素薬剤洗口法を家庭で行い、3〜4か月に1回歯科医院でPYO-CURE(フッ素イオン導入法)によるフッ素塗布を行います。虫歯予防のフッ素塗布と洗口法のフッ素薬剤は現行法では自費料金になります。

5〜6歳でお子さん一人での歯磨きに切り替える親御さんがいますが、高率に虫歯や歯肉炎が発生しますので注意が必要です。多少の個人差はあるのですが、全ての部位に歯ブラシをもっていけるようになる年齢は8歳なのです。お子さん一人での歯磨き習慣は大切ですが、保護者の方の後磨き(仕上げ磨き)は8〜9歳までは確実に行ってください。電動歯ブラシの使用は、15歳以下の方には勧めしません。キッズ用の電動歯ブラシも販売されていますが、小型化したとはいえ握り手の部分は子供さんにとっては大きいのです。さらに、電動歯ブラシの振動をおさえつつ歯のあらゆる面にブラシ面をあてるためには、電動歯ブラシを保持する握力と成人に近い繊細な運動機能が必要になります。電動歯ブラシだから誰でもきれいに磨けるとは思わないで下さい。従来の手用歯ブラシできれいに磨けるのであれば電動歯ブラシを使用させても構いませんが、必ず磨き残しの有無を染め出し剤を使用してチェックして下さい。そして磨き残しの部位を中心にその電動歯ブラシを用いて保護者の方が仕上げ磨きを行って下さい。できれば、歯科医院でお使いの電動歯ブラシにあった使用法を習得して下さい。

今回のコラムに記載したものは私が実践してきた方法です。次月のコラムで紹介する口腔内母子感染を回避し、このコラムで紹介した歯磨きとフッ素塗布を行った結果、我が家の子供は虫歯の発生もなく過ごしています。皆様の参考になれば幸いですが、奥歯の溝が深い方は他の予防処置が必要ですし、歯の形態、歯並び、お口の中の汚れの付きかたには個人差があります。ですので、それぞれのお子さんの現在の状態にあわせた歯磨き方法と予防方法を歯科医院で相談し習得して下さい。フッ素の種類と効果、特性などはコラム8-11を参照下さい。

参考文献について
  • 眞木吉信:フッ化物応用の化学的アプローチ、日本歯科医師会雑誌、62:81-86,2009
  • フッ化物応用研究会編:う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤応用マニュアル、社会保険研究所、東京、2006
  • フッ化物応用研究会編:う蝕予防のためのフッ化物歯面塗布実施マニュアル、社会保険研究所、東京、2007
  • フッ化物応用と健康−う蝕予防効果と安全性− 日本口腔衛生学会 フッ化物応用研究委員会編,口腔保険協会発行,ISBN 4-89605-142-4 C3047.

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