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第70回
Doc's Best Cements(ドックズベストセメント)による虫歯治療

 「虫歯を削らない」「麻酔が不要」「一日で終了」という言葉でマスコミにて紹介された Doc's Best Cements(ドックズベスト セメント)を使用した治療について様々なご質問をいただいております。そのため、このコラムにてDoc's Best Cementsと当院での治療概略について説明します。
 Doc's Best Cementsはアメリカ合衆国で歯科治療に使用する薬です。この薬は日本の薬事法の認可を得ていないため保険適応外の自費治療になります。厳密に言えば Doc's Best Cementsを使用して自費治療を行った歯は、その上に被せる銀歯や保険治療で使用するレジン(プラスチック)治療も保険が使えず、自費治療になります。日本の保険治療は日本国の法律下で運営されています。保険治療イコール国の法律であることと、日本では保険適応できない治療法であることを十分ご理解いただいたうえで、以下をお読み下さい。

 Doc's Best Cements(ドックズベストセメント)の原型は19世紀後半フィラデルフィアのDr.John Henry Holiday(通称 ドック・ホリディー)が抗菌力とミネラル分が豊富で、深い虫歯から歯髄(歯の神経)を守り、虫歯の再発を起こさせないセメントとして作製されました。その後、抗菌力を増加するために初期の処方からかけ離れたものに改良したために虫歯の再発防止力や歯髄保護効果が失われてしまい、使われないセメントになってしまったのです。
 1990年代に入りDr.Timothy Fraserが薬剤師とともに研究を重ね、抗菌性に優れ人体に無毒なセメントとして前述のドック・ホリディーのセメントを改良開発し、テキサス州のCooley&Cooley社と最終調整を行いました。そして、ドック・ホリディーにちなみ 「Doc's Best」 と命名し製品化されることになったのです。
 Doc's Best Cementsは日本のマスコミで様々取り上げられました。麻酔をしない、削らない、痛くならない魔法の治療で、来院1回で治療が終わり、歯の神経を残す治療法として紹介されました。しかし、全ての方に適応される治療法ではありません。虫歯の大きさや進行程度は人様々です。来院時にはすでに手遅れで歯の神経症状が発現してしいる方もいらっしゃいますが、そのような方には残念ながら適応になりません。治療の日は無症状でも、神経が腐り始めている場合もありDoc's Best Cementsを貼薬した後に神経症状が出てしまう場合もあります。そのような方もこの治療が適応外なので、残念ながら歯の根の神経治療を行わなければなりません。麻酔や痛み止めを飲まなければ痛みが収まらない程痛みが酷い場合、夜間就寝時に痛みが出て眠れない、痛くて咬めないなどは歯の神経が腐っている症状ですので、残念ながら歯の神経を残す治療は行えません。

「Doc's Best Cementsの適応にならない臨床症状」
  暖かいものがしみる
  咬むと痛い
  身体が温まると痛みが増す
  身体を動かすと痛みが増す
  夜間に痛みがひどくなる
  痛くて眠れない
  痛み止めを飲まなければ痛みがおさまらない

 当院での Doc's Best Cements治療は、来院された初回では終わりません。まず、Doc's Best Cements治療が適応か否かの検査を行います。従来の治療法より来院回数は少ないですが、1回で治療が終了することはまずありません。薬の取り扱いや、手技操作が特殊で複雑なため、技術を要する治療法です。治療効果を最大限に引き出すため何回か来院いただくことが必要になります。治療法が適応となる方で治療回数と自費治療に同意いただける方にのみこの治療を行います。麻酔を使用しない方法での治療が主になりますが、セメントを置くためにはスペースが必要になりますので、痛みがでない範囲で虫歯を少し削りセメントを置く場所を確保しなければなりません。Doc's Best Cements治療は患部を特殊な溶液で洗浄しセメントのイオン殺菌効果と洗浄液の作用で削る量を減らし、セメントに含有する様々なミネラルの力で虫歯によって溶けかかった歯質を回復させ歯の神経を残す可能性を増加させる治療です。

 「歯の神経を残す可能性を増加させる治療」というのがこのセメントが使われる最大の理由になります。虫歯になってしまい、冷たい物がしみる、暖かい物がしみるといった症状があれば Doc's Best Cementsを使用しても歯の神経を残すことは難しいのです。また、腐ってしまった神経を回復させる治療法でもありません。

 この治療法の適応症であれば従来の治療と比べて虫歯の再発率は低いのですが、毎日の歯磨きが上手に行えない方や咬む力で歯が欠けてしまう等の外傷により新たな虫歯が発生する可能性はゼロではありません。
 虫歯が大きく、痛みが酷い歯で歯の神経が腐っている場合は歯の神経治療(根の治療)が必要になります。この場合、殺菌効果がより高い Doc's Best Cementsを使用した歯の根の治療を行うことも可能です。虫歯から歯の神経を守る治療方法だけではなく、歯の神経治療(根の治療)にも使用できるセメントなのです。
 Doc's Best Cements はアメリカ合衆国で公的機関の厳しい検査と認可を得て製品化されています。人体の血液成分や細胞成分である銅イオンと様々なミネラルが含有されており、抗菌作用が強いのに人体に優しく、アレルギー反応がでないセメントとも言われています。しかし、Doc's Best Cements を使用する前に洗浄や消毒を行いますので、まれに洗浄薬と消毒薬にアレルギー症状が出る可能性があることをご理解ください。Doc's Best Cementsを使用した治療は、この薬が日本の薬事法の認可を得ていないため保険適応外となり自費での治療になります。アメリカ合衆国ではポピュラーな治療法ですが、日本では保険適応ができない治療法である事をご理解いただいたうえで、お問い合わせ下されば幸いです。





参考文献について
  • 安日 純、正井佑典: 歯科の最新テクノロジー「Doc's Best」による臨床を考える-「Doc's Best」Copper Cement+Copalite Varnishを用いた治療法、Dental Diamond 2009(4):78-83, 2009

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