お子さんの咬み合わせと歯並び治療について

咬み合わせと脳の関係


歯並びが悪いと、咬み合わせも悪くなります。そして咬み合わせの悪さは、食事や歯みがきがしにくいだけでなく、脳にも悪い影響をあたえるのです。咬む刺激は脳の体性感覚野という領域の深部域に瞬時に投射されることがわかっています。右側の歯の刺激は左脳に、左側の咬む刺激は右脳に投射されます。この深部域は記憶を司る海馬に近い部位で、咬み合わせのバランスが悪いと神経にかたよった刺激が伝わり脳の健全な発育を妨げると考えられています。歯並びが悪いと咬み合わせに影響し、あごの骨の左右のバランスが悪くなる事は昔から云われています。最近の研究では、咬むことがしっかりできるヒトは記憶を司る海馬から海馬BDNFが多量に分泌されることが証明されています。BDNFは脳由来神経栄養因子(のうゆらいしんけいえいよういんし、BDNF; Brain-derived neurotrophic factorとも)の略称で、標的細胞表面上にある特異的受容体TrkBに結合し、神経細胞の生存・成長・シナプスの機能亢進などの神経細胞の成長を調節する脳細胞の増加には不可欠な神経系の液性蛋白質なのです。これらの研究からは歯並びが悪く咬む力が少ないと、海馬BDNF分泌が少なくなり記憶力が低下するとのこと。歯並びが悪く上手に歯をくいしばることができないと、記憶力と集中力も低下します。咬み合わせが悪いとあごに伝わる力のバランスも悪くなり、歯をくいしばることができなくなるという悪循環にもつながるのです。また、しっかり咬んで食物を咀嚼すると唾液の分泌量は増えます。唾液の中にもBDNF(脳由来神経栄養因子)は分泌され、食物を咬めば咬むほど唾液中のBDNF量は増加します。きれいな歯並びで上下の歯でしっかり咬んで食事をすることは海馬BDNFと唾液中のBDNF分泌量が増加しストレスに強い脳を造るのです。正しい咬み合わせで咀嚼することは脳の発育には不可欠なのです。
          

 


咬合誘導について

お子さんの成長ホルモン分泌が活発な成長発達期に、あごの成長を妨げている要因を取り除き永久歯の生えるスペースを作り、きれいな歯並びへと導くための治療です。永久歯の歯列矯正の予防的治療とお考えください。
早い時期に適切な咬合誘導をすることにより、その後、永久歯の矯正治療の必要がなくなるケースもあります。また、交合誘導後に永久歯の矯正治療を開始した場合は、永久歯を抜歯しての矯正治療を行う可能性が低くなるのです。

咬合誘導とは
身体が成長する力を利用して正常な歯並びに誘導する予防矯正を行うこと
矯正とは
現在の悪い歯並びを整えること

 

咬み合わせを悪くする悪習癖(歯並びに影響する癖について)

子どもの癖の中に歯並びに影響するものが多々あります。早めに改善しないと、歯並びに悪い影響をあたえてしまう可能性が高くなるので、お子さんに以下のような癖がないか確認が必要です。

 

指をしゃぶる

しゃぶっている指が歯や歯ぐきに常にあたり、出っ歯や開口になることも。また、指を吸う力が歯並びに悪い影響を与えます。
>>指しゃぶりについてはこちら(コラム)
『指しゃぶり 1』<コラム第28回>
『指しゃぶり2 吸指癖の治療法(説得療法)』<コラム第29回>
『指しゃぶり3 吸指癖の治療法(習癖防止装置)』<コラム第30回>
『指しゃぶり4 吸指癖の後遺症(習癖防止装置と筋機能療法)』<コラム第31回>
『指しゃぶり5 吸指癖の後遺症2(筋機能療法と全顎矯正)』<コラム第32回>
『指しゃぶり6 吸指癖の後遺症3 (筋機能訓練)』<コラム第33回>
『指しゃぶり7 吸指癖の後遺症4 (筋機能訓練2)』<コラム第34回>

 

タオルを咬む・爪を咬む

前歯で厚いものを咬むと、出っ歯になりやすくなります。
爪のようにかたいものを咬み続けると、歯と歯ぐきにかなりの負担がかかります。出っ歯になったり歯がすり減って前歯で食物を咬み切ることが出来なくなります。

 

唇を咬む

唇を咬む癖で、上唇を咬むと受け口になり、下唇を咬むと出っ歯になります。唇を閉じる事ができず、口の動きも不自然となり常に前歯が見える状態になります。顎(あご)の関節に影響が出ることもあります。

 

歯ぎしり

歯ぎしりは歯がすり減り、歯が平にすり減ると咬み合わせの高さも減るので不正咬合の原因になります。また、あごの関節に負荷がかかり顎関節症になりやすくなるのです。

 

頬づえ

頭全体の重さがあごの骨にのしかかりさます。さらに手の力も加わるので、顔の形が歪んでいくのです。その結果、歯並びや顎(あご)の関節の成長にも影響が出て左右の顎の長さが変わってくるのです。

 

口呼吸

舌の位置が不適切になり、歯並びに悪影響を及ぼします。開口や出っ歯になる事が多く、口の中やのどが乾燥して唾液中の抗菌作用がうまく働かなくなり、虫歯や歯周病になりやすくなるのです。

お子さんの歯並びとその治療

歯並びの治療は、悪い歯並びや咬み合わせを正して、きれいな歯並びにする歯科治療です。固定式矯正装置や床型(しょうがた)矯正装置を使用し、歯やあごの骨に力をかけてゆっくりと正しい位置に動かしていきます。
治療の種類には交合誘導と矯正治療があります。

 

不正咬合の種類

良くない歯並び、いわゆる「不正咬合」を以下にまとめました。お子さんのお口の状態と比べて気になる点があれば、お気軽にご相談ください。

乱ぐい歯


永久歯に生えかわる際、歯並びが凸凹になっている状態です。顎の骨の幅より永久歯のほうが大きいのできれいに並びません。

 
出っ歯(上顎前突)


上の歯並び全体が前に出っ張っり、上の前歯が大きく前にかたむく状態。上下の歯が咬み合っていません。

受け口(下顎前突)


下の歯が上の歯の前に出てしまっている状態。食べ物はうまく咬めませんし、発音も悪くなります。
 ※受け口は、骨格性、歯性、機能性に分けられます。骨格性は上顎の骨格が大きく下顎の骨格が小さい等、遺伝によるもので治療が難しくなります。歯性は、歯の歯軸の改善で比較的治療は簡単です。機能性は骨格性と歯性の中間です。

 
咬み合わせが深い(過蓋咬合)


咬み合わせが深く、上の前歯が下の前歯に深くかぶさっている状態。下の歯が上の前歯の裏側の歯肉を咬むので、前歯で食べ物を咬むことができません。

開咬


口を閉じたときでも、上下の前歯の間が開いてしまう状態。
上下の歯が咬み合っていません。指しゃぶりや舌癖が原因で発生することが多いのです。

   

 

床型矯正装置と小児マウスピース矯正

床型(しょうがた)矯正装置は、取り外し可能な装置です。歯の裏側につけるプラスチック製の床(しょう)部分と金属製の表側の歯をおさえる部分で作られています。主に乳歯列期や乳歯と永久歯の混合歯列期の矯正に使用されます。
当院ではこの着脱可能な床型矯正装置と、上下顎の咬み合わせを是正する小児マウスピース矯正を行っています。

床型装置のと小児マウスピース装置のメリット
・取り外すことができる
・通常のブラッシングができる
・将来抜歯しないですむ可能性がある 

床型装置のデメリット
・装置を頻繁に外すと、治療が計画通りに進まない 

当院では、床矯矯正装置と小児マウスピース矯正を行っています。お気軽にご相談ください。


 

治療までの流れ

(1)初診相談(無料です)
お子さんの歯並び、咬み合わせについてのお悩み、治療に関する疑問など、気になることは何でもご相談ください。歯並び治療の概要や費用についてもご説明します。

(2)精密検査(25,000円〜35,000円)
診断に必要なX線(レントゲン)撮影、歯の模型採取、歯と顔の写真撮影を行います。検査結果をもとにお子さんに合わせた治療の計画立案をします。コンピューターシュミレーションを使用する方法もあります。

(3)診断
精密検査の結果を説明します。これからの治療法や装置、期間、費用などを詳しく説明します。

(4)治療開始
矯正治療のスタートです。

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